教えて欲しいの、大好きな貴方。


あのねあのね。
あたし、貴方のことが好き。大好き!
だからね、貴方のことなら全部知りたいの。


何が好きなの?
何が嫌いなの?

全部ぜんぶ、ぜーんぶ知りたいの。
ねえ、教えてよ。いいでしょ?

嬉しい時はどんな顔をするのかな〜?
悲しい時はどんな顔?
照れた顔、泣き顔、怒った顔。
どんな顔でもカッコイイんだろうな〜……
とか考えてると顔がにやけちゃったり。えへへ。


ぜ−んぶ知りたい。
あのね、貴方のことなら全部知りたいの。


優しい笑顔。
安心できる声。
あったかくて大きな手。

今までに知った貴方。
ん〜、これももちろん好きなんだけど、
これは他の人も知っている貴方でしょ?


あたししか知らない貴方が欲しいの。
でも、あたししか知らない貴方って何だろ?


あ、そーだ。
分かっちゃった。


冷たくなった貴方とか、
貴方の時間が止まる瞬間の顔とか。
知っている人はだーれもいない。

だって、貴方はあったかいもの。
貴方は動いてるもの。


微笑とか、甘い言葉とか、手の暖かさとか。
ぜーんぶいらない。

だからね、
誰も知らない貴方を教えて?
ね、いいでしょ?

誰も知らないあなたが欲しいの。
貴方をあたしのものにしたいの。
うーん、こんなあたしってワガママかな?
でもでも、貴方ならきっと許してくれるよね?
ね、いいでしょ?
ねえ……?


無邪気っぷりを強調しようとしたら、文章がかなり増えました。
06/01/16


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