土砂降りの雨の中 あなたの背中を追えなかった もしも私に強さがあれば 裸足で駆けていけたのだろうか 柔い皮膚が傷付いたって 朱に染まったって あなたがいないことに比べれば そんなこと何ともなかったのに 乾ききった空の下 白くなったあなたを追いかける 手を伸ばしても掴めなくて するりと逃げて空気に溶ける 溢れ落ちる水滴が まるであの日の雨のようで 干からびた茶色が濃くなる様を ただじっと見つめていた 土砂降りの雨の中 過去の幻影を追いかける あの時私に強さがあれば あなたは今隣にいたのだろうか 07/05/20 戻る |