006 首輪


首輪に付いていた鎖は
ふとしたきっかけであっけなく外れた
地面に叩きつけられると思ったら
思ったよりそこは柔らかかった


鎖から解放されて
地面に落ちる恐怖もなくなって
私はやっと自由になった
そう思った


けれど、首輪を外すことはできなかった
外そうと思えば外せるはずなのに
何故か私の手はそれを拒む


きっと私は
自由を手に入れたいと望みながら
自由になることを恐れているのだ


周りを見渡すと
首輪をつけた人達でいっぱいだった
彼らは皆同じことを言っていた
「自由になりたい」と



鎖と同じ日に書いたもの。
06/11/07


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